陰気とは、五臓を巡る気、陰経脈を巡る気、栄の気のことで陽気と相対的なものです。
陽気が盛んなときは陰気が衰え、陰気が盛んな時は陽気が衰えます。
陰気が盛んな場合は内向的、静的になります。
物静かで、声が小さく、陽気な感じでもない人は相対的に陽気より陰気が盛んだと言えます。
陰気な人、陽気な人、とはまさしく東洋医学的な言葉ですね。
陰気は陽気と異なり沈む性質をもっています。
尺中の脈が適度に沈んでいれば正常です。
陰気が多くなると、脈が沈みすぎて尺中からはみ出し、堅く力強い脈を打ちます。
さらに陰気が強くなると陽気がなくなります。
陽気が陰気に乗りかかりなくなるという意味で、陽乗の脈といいます。
さらに陰気が強くなると脈が尺中からはみ出し尺沢の方向へ溢れます。これを覆脈といいます。
逆に陰気が少なくなると尺中の脈は沈む力を失い浮いてきます。