補瀉(ホシャ)
補:身体の元気を補う
瀉:身体から邪気を抜く
鍼灸治療ではこの補瀉が治療効果を大きく左右する。
例えば、元気のない人には基本補法。
栄養不足の人にご飯を食べさせる感じ。
元気はあるけど病気の勢いも強い人には瀉法。
身体に刺さったヤリを抜く感じ。
補瀉の何が難しいかと、
操作が難しい。
Aというツボに刺しても、補法をするか、瀉法をするかで効果が違う。
その操作が、うまくいくときもあれば、いかないときもある。
結果は全て脈に現れる。
私の尊敬する岡部素道先生はこう言う。
「虚に対しては補法、実に対しては瀉法を行うわけですが、補に近い瀉もあれば、瀉に近い補もあるという具合に、補瀉というものはあくまでも技術であり、言語では説明のつかないところまで入っていきます。」
言語では説明できない。
まさしくこれ!
本当に説明できない。
実際に治療をして、その反応、結果からしか学べない。
毎日毎日真剣に鍼をやって、この補法でいいのか、こういう瀉法でいいのか、、、
毎日の積み重ねで次第にわかってくる。
それと共に治療効果もあがってゆく。
治療効果が上がると、そこで気づく。
やはり、鍼は、補瀉なのだと。
補瀉なくして効果なし。
明日もしっかり治療させていただきます。
おやすみなさいませ。